なんでうちに限って
そんなふうに思ったこと、耳にしたこと、
今までに1度だけあって
その時自分が当事者だったわけだが
まさか自分が口にする日が来るとは思わなかった
お腹の子が息をしてなかった
年が明けて、長めの休みが開けて
さあがんばろうという日に妻から、病院から、声を震わせながらその訃報を聞いた。
着の身着のままという表現がそのまま、
記憶すら定かではないがタクシーに飛び乗って
ドクターから話を聞いて、泣きやむことのない妻の背中をさすって、そのまま入院
陣痛促進剤を使って無理やり、産んだ。
生まれた子はあまりに綺麗で、ただ直視できない現実があってその日から今日まで不意にまるで波のように
どうにも出来ない悲しみが襲ってきて
僕達はその度に途方もない不安と対峙して涙を流すしかできない夜を、何度も超えてきた
火葬というものを初めて経験して小さい、小さい骨を
大事に大事にひとつ残らず骨壷にしまった。
明日、納骨する。
1、2年前に建てたまっさらなお墓に
初めて入るのが自分の子供だと
親族全員いったい誰が想像出来ただろう。
基本的には良いことも悪いこともあっけらかんと話す自覚があるが、今回のことについては話すことに億劫になるし
話をしたとしても何か共感してほしい、優しい言葉をかけて欲しいとも思わないし、理解して貰えるとも思っていない。
これは2人で乗り越えるしかない。
いったいいつまで僕達は悲しめば、日常に戻れるのだろう。
明日、多分いっぱい泣いてしまう。でも、大誠のために
しっかり送ってやろうと思う。
ごめんな。